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十兵衛の呟きじゃあ! 「セデックバレィ」観劇感想。
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十兵衛の呟きじゃあ!
出版社の翻訳である私、柳生十兵衛日々の呟きです。メインはマンガ、アニメ(主にネギま)、声優さん、ミリタリーと仕事の呟きです。なるべく毎日で更新します(汗)


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柳生十兵衛

Author:柳生十兵衛
台湾の出版社で翻訳をやっている柳生十兵衛です。よろしく!

翻訳担当作品:魔法先生ネギま!、ネギま!?neo、ラブひな、陸上防衛隊まおちゃん、スクールランブル、トッキュー!、サクラ大戦漫画版、ナルト、アイシールド21、ワンピース、ホイッスル!、かりあげくん、げんしけん、鋼の錬金術師、アキハバラ@DEEP、駅弁ひとり旅、となグラ!、銃夢Last Order、もう、しませんから!、はじめの一歩、デトロイト・メタル・シティ、エクセルサーガ、あずまんが大王、らき☆すた、桃組戦記、日露戦争物語、迷彩君、戦空の魂、戦海の剣、さよなら絶望先生、キャプテン翼GLODEN23、アタック!!、ちゅーぶら!!、ハンマーセッション、君のいる町、CMB森羅博物館の事件目録、新約「巨人の星」花形、ダイヤのA、天のプラタナス、ドリームズ、Y十M柳生忍法帖、新鉄拳チンミ、鉄拳チンミLegents...他多数。

また、野球も大好きで、草野球チームにも加入しています。特に日本の野球が大好き。高校野球、社会人野球、プロ野球どれも好きです。因みに応援しているプロ野球球団は広島東洋カープと北海道日本ハムファイターズです。

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「セデックバレィ」観劇感想。
どうも、皆さん、お久しぶりです。また久しぶりの更新になりましたね。本当に申し訳ありません(汗)。

さて、私が軍事アドバイザーを担当した台湾映画「セデックバレィ」は、いよいよ9月、台湾で上映しました。前編の「日の丸」は9月6日で、後編の「虹の橋」は9月30日で上映しました。日本の漫画家、野上武志先生はわざわざ日本から観劇にいらっしゃいました。私も野上先生共に観劇し、前後編共に2回を見ました。ここで私なりの感想を書きたいと思います。
え~まぁ、感想ですが、一言で言うと、「凄く良かった!」ですね。そして、この映画は、魏監督しか作れなかったものだと思います。例えハリウッドでも、日本でも、中国でも、ヨーロッパでも、こんなにいい映画は作れないと思います。

それは何故でしょうか?まず、皆さんはこの映画が描いた「霧社事件」はご存知でしょうか。現在日本や台湾の教科書でも、2~3行しか書いていませんが、要は1930年代、日本統治下の台湾で起きた原住民の大規模な反乱事件です。発生当時、日本の新聞の一面も掲載されたので、当時の大日本帝国政府にとっては、衝撃的な出来事だっただと伺えます。事件の原因は台湾山地の資源を獲得し、そこに住んでた原住民を労働力として使うため、山地を管理政府機関は教育や近代化改革を通して、これまで原住民の野蛮な行為をなくし、コントロール出来る様に急進的で高圧的なな態度や手段を取ってきた、しかし一部の行為は、原住民にとって、神聖的な伝統を犯した事を知らず、そのまま原住民の不満が募り、ついに噴出して、霧社にいる日本人を大量殺戮した反乱事件こそがこの映画が描いた「霧社事件」でした。

もしハリウッドや中国の映画会社を作るでしたら、必ず「日本人=悪」、「原住民=迫害された善良な人」と言う明らかな分別をして、そして「善良な人が迫害を受けて悪人を懲らしめ、しかし最後は悪人の強大力に敵わずして全滅」と言うお涙頂戴でありきたりの映画として作るでしょう。

しかし、この映画を製作した魏監督は、そういった分別を全く行わず、更に実在した「日本教育を受けて、山地駐在の警察になった原住民警察官」、「原住民の事をよく理解し、原住民とは仲がいい日本人警察官」を重点的に描き、「日本人が原住民対して、本当に悪いことしかしてないのか?」、「原住民が婦女子までも殺戮する行為は本当に正しかったのか?」と言う事をよく考えさせたと思います。

私は何度か魏監督とお話しましたが、監督がこの映画を製作している時の理念は「私が誰が悪人で、誰が善人を決めるではなく、ただ忠実に事実を再現し、誰が悪人で、誰が善人なのは、観た人に考えてもらいたい」でした。また、監督もインタビューでもこう話しました。「正しい人が間違ったことをして、間違った人が正しい事をしただから、歴史が生まれる」。この映画は、正しく監督の理念をよく表したいます。また、監督もこの映画について語る時、必ずこう語ります。「一つ民族は虹を信仰とし(セデック族)、もう一つの民族は太陽を信仰してきた(大和民族)、しかし彼らは、自分が信仰してきたものが、同じ空に存在していたものだったと忘れていた。」この言葉も凄く素敵で、監督の「映画の中で善悪を付けない」という理念の裏付けしていますね。

実際、映画館の中で観劇した時でも、日本人が大量殺戮されたシーンが出てきた時、観客は「やった!日本人を殺せ!皆殺しだ!」と言う雰囲気ではなく、「えっ?そこまでするの?酷いじゃないか?」と言う雰囲気が映画館の中で漂ってました。この点からも、この映画はこれまで中華文化圏で製作した所謂「反日映画」とは違うということが伺えるでしょう。

この映画、現時点では日本での上映は未定ですが、出来ればこの映画が日本で上映して、皆さんも一度は見て欲しいですね。

ここにニコニコ動画で上がっているトレーラーをアップしておきます。コメントを気にざず、一度は見てみてください。
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テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

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